ドンキ格安ノート「MUGA」の上位モデルを使ってみた感想

インターネットでバズったドンキ格安ノート

年末に話題となった、ドンキホーテの19800円ノート「MUGA ストイックPC」。 何よりも19800円という格安価格に加えて、出来や品質に関してもいろいろと話題になったようで。

www.donki.com

若い人たちのほとんどが自らのパソコンを持たなくなった現代で、こういった挑戦的な商品が出回ることはいいですね。 以前から格安の2in1やタブレットなども出していましたけど、こういった形で普通のラップトップが出回るとは。。

このクラスにはそこまでたくさんの製品はないのですが、やはり2万円前半というのは魅力的。 価格的には中華ノートがライバルになると思いますが、技適PSEの問題もあるので、安心して使うことができないですよね。

  • ASUS E200HA エイスース 11.6型ノートパソコン ASUS VivoBook E200HA ホワイト(KINGSOFT Office Standar) E200HA-8350W
  • hp Stream 11 【Officeセット】HP Stream 11-y003TU Windows10 64bit Celeron 2GB 32GB 光学ドライブ非搭載 無線LAN IEEE802.11ac/a/b/g/n Bluetooth USB3.0 HDMI webカメラ microSDカードスロット 11.6型液晶搭載ノートパソコン バッテリー長持ち最大約10.75時間 Microsoft OneDrive100GB(2年間使用可)
  • Jumper Ezbook2 Jumper EZbook 3S (Windows10 /14.1inch /フルHD 1920x1080 /Intel N3450) (6GB/256GB SSD)(USB3.0 /HDMI /Bluetooth4.0) (シルバー/銀) [並行輸入品]

元モデルが格安放出されている

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ドンキPCこと「MUGA」の元モデルこと、恵安「WiZBOOK KBM14HD」の修理上がり品が1万円台前半で売っているので、今回はそこらへんを触ってみます。
KEIAN WiZBOOK ノートPC フルHD 14.1インチ IPS液晶 1920x 1080ドット クアッドコア メモリ4GB Windows 10 KBM14HD www.keian.co.jp

  MUGA KNW14FHD-SL KEIAN KBM14HD
CPU Intel ®ATOM x5-Z8350(Cherry Trail) Intel ®ATOM x5-Z8350(Cherry Trail)
モリー LPDDR3-2GB LPDDR3-4GB
ストレージ eMMC 32GB eMMC 32GB
無線LAN IEEE802.11b/g/n IEEE 802.11a/b/g/n/ac
ディスプレイ 14.1インチ IPS 1920x1080 14.1インチ IPS 1920x1080
インカメラ 30万画素 200万画素
カラー シルバー ブラック

差異をまとめてみましたが、なんとも微妙なところでコストを抑えていますね。メモリー半分&Webカメラの画素数がかわっています。
モリーが2GBになっているのは痛いですが、価格に直結するところですから、やむを得ないですかね。 「MUGA」は2万円切りというインパクトを重視した結果だと思います。
レビューなんて腐るほど掲載されていますし、製品のスペック自体もそこらへんのWindowsタブと大してかわりませんので、気になったところを適当にまとめてみます。

いいところ、ダメなところ

もちろんこの値段なので贅沢は言いません。普通に作業する分には十分な性能を持っていますね。 ただ日常使うに当たって気になる点はもちろんあります。

  • 【いい】画面がものすごくきれい
    このPCの売りなのがIPSのフルHD液晶というところ。映り込みはそれなりにあるんですが、高精細で発色も悪くない。 動画や写真なんかを見るには非常にいいんじゃないんでしょうか。

  • 【いい】意外とサクサク
    動作はスムーズですね。さすが軽量なWindows10なだけあります。 もちろんあれもこれも、なんて言っていれば不満点が出るのは当然ですけど、軽めの作業であれば全然問題ない。
    VisualStudioCode、ChromeでのYoutube視聴などは快適にこなします。Onedrive経由のOffice Onlineも問題ないですね。

  • 【ダメ】ヒンジがゆるい
    ヒンジがやわいせいで、文書を売っているだけでディスプレイがゆらゆらします。 乗り物酔い的な感覚になるのはNGです。 軽量なLEDパネルの液晶&ヒンジのコストを削っているせいですけど、このクラスでかっちり作っているモデルを見たことがないですので、値段相応なのかもしれません。

  • 【ダメ】無理矢理感があるキーボード配列
    日本語キーボードの金型を作るコストがねー、っといったところなんでしょうけど、これは絶望的にダメ。 特に[BS][Del][Return]あたりが致命的で、[Del]を誤爆しまくる&カッコを閉じようとして[Enter]を押してしまいます。
    かといって、US配列のまま出すのも微妙ですので、

  • 【いい】割と広いキーボード 配列はともかくとしてキーピッチは19mm近く確保してありますので、この配列に慣れてしまえば、それなりにタイプできます。 薄さの問題もあるので底付き感があって疲れはしますが、少なくともメインエリアでの誤タイプはかなり少ないです。

  • 【ダメ】タッチパッドが微妙
    面積や反応自体は悪くない。いっちょ前に二本指スクロールとかにも対応しているので、機能的にも問題ない。 ただカーソル飛びと反応の悪さにストレスがたまります。 これはTrackPointに慣れている自分の感覚もあると思いますので、タッチパッドならそんなものなのかもしれません。

  • 【いい】お求め安い
    この価格がすべてを許してくれますね。なにせ12000円です。ちょっといいところで飲み食いするのと同じ値段で入手できるんですから。 正規の値段で買うか?っていうと微妙なんですけど。

もしかしてここが不良だったの?

今回買ったのは修理再生品ですので、不具合があることは承知の上で購入しています。
何度か使っているうちに、特に何もしていないのにスリープに入ってしまう不具合に気づきました。 特に何のきっかけもなくスリープに入りまくるので、とてもイライラします。
イベントログを見ると、カバーを閉じたというイベントがひたすら記録されている。 ということで、電源設定からカバー閉じの動作を切ってみたところ、不意にスリープに入る問題は発生しなくなっています。 閉じるところのセンサーがダメなんですかね。
直ってねえじゃん。。

はたしてこれは誰向きのラップトップなの

これの下位モデル、ドンキで売っていいものなんだろーか?とは思います。パワーユーザーが割り切って使うのなら問題無い気はするんですけど、普通の方だったら何かあったときが不安だよなー、と。
ストレージもeMMCの32GBですから、普通のラップトップのようにいろいろインストールして使うことは難しいでしょう。WindowsUpdateですら難しい容量なんですから。 microSDHCをさしてシンボリックリンクを貼って、なんてやり方をすればある程度使えるようになる…かなとは思うんですが、一般の方はそこまでしないですよね。

Webサービスを利用するためのインターフェイスと見れば、Web閲覧、Webメール、ストリーミング動画視聴などは問題無くこなせます。 スマホテザリングモバイルルーターを利用して出先で軽く使うとか、自宅のテレビが埋まってるときに動画を見る、自宅のパソコンが埋まってるときに軽い作業をする、とか。 スロットがmicroなのでカードリーダーが必要なのが微妙ですが、出先で写真をたくさん撮るシチュエーションでの撮影画像確認とかにも使えそうですね。カメラマンさんとかレイヤーさんとか。

というわけで

万人にすすめられるマシンでないことは確かです。メインとして使うには不十分。ストレージも容量が少ないですし、キーボード配列はおかしいし。
ただこの値段で買える&IPSだから液晶がきれいということは十分なメリットですので、その点が気に入ることができるのなら、ありですね。

そして。何かトラブルあっても泣かない。恵安だし。おけいあんだし。
パソコンの大先生Linuxに入れ替えて云々言いますけど、それなりに使えるディストリってWindows10より重い気がするので、Windowsのまま使う方がいいと思います。 どうしても入れ替えたいんなら、Chroniumあたりがいいんじゃないんでしょうか。
あと、バラして基板を云々いうんだったら、メインボードだったらLattePanda、液晶だったら秋月のIGZOかAliで適当な液晶と変換基板買うか、eDPでつなぐことができるiPad液晶がいいと思います。